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2017/11/10

針原地区 徘徊模擬訓練の実施(2017.10.28)

 

10月28日、針原地区にて徘徊模擬訓練が開催され、アルペン会からも訓練に参加させていただきました。
当地区では、長年地域の介護施設が中心となり「地域で認知症を考える会」という会合を定期的に行っています。地域の皆さんと共に、認知症になっても暮らし続けられる街づくりを進めており、認知症見守りネットワークを構築しています。今回の訓練は昨年に引き続き2回目となります。
今回も徘徊高齢者が発生したと仮定し、地域における捜索訓練という内容です。富山市職員の皆さんにもお手伝いいただき、アルペンスタジアムを会場・本部として行われました。今回は、製薬会社のエーザイさんと遺失物管理システムの開発・運営を手掛けられているマモリオさんが共同開発された“ミマモリオ”という高齢者お出かけ支援ツールを活用した徘徊者捜索も行われたため、同一人物ではあるが、ミマモリオを持った高齢者、持っていない高齢者の2名という設定としました。

 

冒頭、森富山市長からもご挨拶いただきました。

「認知症改善薬も出てきているが、完全に回復しない以上、やがて自分たちにも訪れるであろう認知症を理解し、足りないものを補いながら認知症になっても暮らし続けられる街づくりをしなければならない。」

 

”ミマモリオ”を共同開発されたエーザイ株式会社、MAMORIO株式会社からもご説明いただきました。

「認知症に対しお薬でできることは限られている。認知症の方やそのご家族が健やかに過ごせるために、地域の皆さまのネットワークが重要だ。ミマモリオはその一助にすぎないが、徘徊模擬訓練という最先端の取り組みを全国に普及していきたい。」

針原地域包括支援センターの職員より、SOS連絡網の説明があり、いよいよ模擬訓練のスタートです。

 

模擬訓練は10時頃、「富山市認知症高齢者徘徊SOS緊急ダイヤル」への一報からはじまりました。

連絡を受けた町内会長から、町内連絡網や針原SOS連絡網などへ徘徊者情報を発信されました。

※写真は寸劇の様子です

情報を受けた協力団体や地域住民が捜索を開始しました。

 

結果:ミマモリオ所持…約40分 不所持…約55分

ミマモリオを持つ高齢者が15分ほど早く発見されました。

 

連絡を受けたご家族も安堵の様子 ※寸劇です

 

11時30分より、徘徊高齢者役、発見者、地域の皆さんと振り返りを行いました。

以下、地域の皆さんの感想です。
・徘徊者の特徴を知らされていても、いざ声をかけるとなると勇気がいる
・捜索協力者がオレンジの帽子などをかぶっていたので安心できた
・地域では訓練に関して事前連絡をしていても当日の協力者は少数だったので、訓練の継続により地域での認知度が高まっていくと思う

 

 

発生から発見までの経緯をタイムキーパーの記録やミマモリオによる移動記録などで確認しました。

 

富山市福祉保健部の西田部長より講評をいただきました。

「地元のネットワークと、警察と、最新の情報通信技術をあわせることが有効手段だと立証できた。これからも針原地域の取り組みを富山市中に拡げていきたい。」

 

訓練の最後に、針原地区社会福祉協議会の会長さんから

「オレンジの帽子は徘徊高齢者捜索中のシグナルとなり、地域の皆さんも協力隊になっていける。」

との一言をいただきました。

徘徊高齢者役の振り返りにて、

「人とすれ違うことはほとんどなく、家事や畑仕事をしている人が数人いた程度」

とのコメントがありましたが、作業中で連絡が取れなかった畑仕事の方が、オレンジ帽子の捜索者を見かけた際に声がけされ、気づいたことを伝達する、ということがこの地域の見守りの形になりそうです。

都心よりも地方の方が先をいく少子高齢化。最新のツールの導入も必須ではありますが、一方で地域におけるコミュニケーションもまた必要不可欠と感じた今回の訓練。地域によって、捜索の形は様々でしょうが、とりわけ地方は遠慮のないコミュニケーションが不可欠。このような活動を定期的に行っていくことで、声がけがしやすくなったり、日常の様子をおとなりさん同士で把握していけるようになったりするのではないでしょうか。

 

最後に、初回の訓練の準備段階から携わっていた、針原地域包括支援センターの管理者である紙居氏に、今回の訓練の感想をいただきました。

「今年度の針原地区徘徊模擬訓練は市役所との共同開催となり、住民との話し合いを市や関係者の方々を交えて何度も行いました。さらには、町内会長が主となり、町内で話し合いを持たれたところもあったと伺いました。あらゆる防災対策として、各町内での連絡網を作成することは必須です。今回の徘徊模擬訓練は、多くの課題を見出すきっかけになりました。来年度の開催までに、住民と課題について話し合い、さらに、町内でも具体的に話し合うことで、地域を見守る体制づくりを共に進めていきたいと思いました。」

 

今回の訓練に参加された皆さま、悪天候のなか本当にお疲れ様でした。そしてご協力に感謝いたします。今後も地域の皆さんが安心して暮らし続けられる街づくりの一助となるべく、取り組んでいきます。

 

2017/11/1

事業所開設のおしらせ:アルペンリハビリ訪問看護ステーションいみず

医療法人社団アルペン会は、富山市北部地区を中心とした医療サービスを提供してきましたが、本日11月1日より新たに射水市にて訪問看護ステーションを開設する運びとなりました。

住み慣れた自宅やこの街で安心して暮らしていただけるよう支援させていただきたいと考えています。

これまでの経験を活かし一生懸命努力いたしますので、なにとぞ倍旧のご支援とご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

<概要>

事業所名:アルペンリハビリ訪問看護ステーションいみず

所在地:〒934-0011 富山県射水市本町3丁目12-28(カモン新湊ショッピングセンター2階)

アクセス:万葉線 / 新町口駅 徒歩4分 西新湊駅 徒歩6分 バス / 本町3丁目バス停

※お車でお越しの方は、カモン新湊ショッピングセンター駐車場をご利用ください。

電話番号:0766-82-7822

FAX番号:076-403-2801(e-Fax)

開設日:平成29年11月1日

営業日時:月~土曜日(祝日営業)9:00~17:00(日曜日、12/30~1/3はお休みとなります)

提供地域:射水市(市外の方も訪問可能です。まずはご相談ください。)

<特徴>

訪問看護師に加え、理学療法士、作業療法士が在籍する訪問看護ステーションです。母体のアルペンリハビリテーション病院で生活リハビリの経験を積んだ職員が、ご利用者のご自宅で、一人ひとりにあった”看護ケア”や”リハビリテーションケア”を提供いたします。